Gスタジオから

南八甲田の森と源流を彷徨した記録、Gスタジオから発信する雑記 Photos of the Forests and Streams of Mt. Hakkoda and the Photographer’s Journal

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「幻色の都」再編集

長い間、忙しさにかまけてさぼっていた「幻色の都」を再編集して、ホーページの方の書庫にいれておきました。時間があればご欄になってください。

http://iwakino.com/genshoku/index.html
2008.06.25[Wed] Post 15:36  コメント:0  TB:0  日誌  Top▲

友人の展覧会

僕の友人の映画プロデューサーの稲葉氏が銀座で一風かわった展覧会をやってます。

銀座一丁目にある、えらく古く雰囲気のあるビルの地下にその展覧会会場がある。ビルの中の壁が骨董品のように素晴らしい。むきだしで打ち付けの地下室は今時ありえないゲージツのようだ。稲葉氏に案内されて会場の奥の部屋に進む。テーブル一個、椅子一個。白い壁に囲まれて置かれたそのテーブルにはディナーセットらしきものがあって、ワイングラスが置かれている。
「そのグラスを床にたたきつけて壊してください」と言われる。
そう言われてすぐパッとたたきつける人などあまりいないわけで、どうやったらいいものかと躊躇してしまうのだ。
僕はわりとあっさりと叩き割った。
ガッシャンという音に一瞬緊張する。
稲葉氏によるとグラスが壊れなかった人もいるらしい。

は〜っ、と何だかよくわからない仕掛けにたぶんみんなうなづく。

で、その部屋を出ると、稲葉氏は次の部屋へ案内する。
その部屋にはムービーが投映されている。それは何かと言うとさっきの部屋の様子が稲葉氏の仕掛けた防犯カメラによって撮影されていてここに写されているのだ。

ほら、、、、、。
稲葉氏の仕掛けにはまったしまった!稲葉氏の展覧会を見てやろうと思って行ったのに、見せ物にされて見られてしまったのは僕らの方である。

なんだか腑に落ちた(?)ので、その後、松屋でコップ酒を4本買ってきて差し入れしていっしょに受け付けあたりで飲んでその後また夜の銀座から渋谷に流れていっしょに飲み歩きました。

稲葉敏也展覧会「ここには無い、ここにある。」
5/26(月)〜31(土)連日正午12時から19時までです。ギャラリー巷房2

巷房2/階段下
〒104−0061
東京都中央区銀座1−9−8 奥野ビルB1F
tel 03−3567−8727
2008.05.28[Wed] Post 13:45  コメント:4  TB:0  日誌  Top▲

ひと月ぶりに!

ブナ芽吹き

(EOS1DsMark III)

八甲田から帰京しました。
この一年で最も長い滞在でしたが、おかげさまでキヤノンカレンダーのための写真は撮了しました。
サポートしてくれた全てのみなさん、どうもありがとう。長くて短い、充実した一年でした。広告写真から進路変更してNaturePhotoに取り組んだこの10年の写真家生活の中でも、一つの結節点になるでしょう。
 最後の仕上げのキャンプも天候に恵まれました。というよりは、異常な高温が続いて、新緑期とは思えない光景の連続でした。


 この時期ー芽吹きから新緑にかけては、「ブナの峰走り」という光景がこの地で見られますが、それどころではなかった!4月末から気温20℃以上という真夏のような異常な気候が続いて、ブナの芽吹きは、かつて見たことのない速度で峰を駆け上がった。いつもなら山桜が散るころ萌黄色に染まって行くのに、その間もなく同時に咲き、芽吹き、萌黄色に染まる間もなく緑を濃くしていったのです。
 だから今年の新緑は萌黄色というよりも緑が濃いのです。山桜の背景には冬枯れの樹々ではなく濃い緑が配置されているのです。新緑の後で咲く花も同時期に一斉に開花していました。ミズバショーは日焼けする間もなく開いたので花はかつてない白さでした。キクザキイチリンソウもオトメエンゴサクもニリンソウ一斉に開いた。イタヤカエデも開花しムラサキヤシオなどはひと月も早く開花した(これらの花の写真は近いうちにアップします)。虫たちも勘違いしていっせいにふ化して出てきたけれど、どうも急激な気温変化には耐えれないのかその後大半は消えてしまいましたね。やはりこの影響が今後どうでるのか、異常な気候変動は心配ですね。

ブナ限界
(ブナの樹林限界まで一気に峰走りした)

おかげで(?)、写真家もずいぶんあせるように峰を走りました^^;予定よりも2週間近くも早く桜も新緑も撮り終えました。後はまったり骨休め(笑)。撮り終えたころ、東京から3人、地元から一人、友人がキャンプ地を訪問してくれました。古くからの友人たちと焚き火を囲んで、岩魚を焼き、鍋をつついて、地酒を交わす最高の休息!!

キャンプ鍋
(地鶏と舞茸とごぼうで煮込んだ南部小麦のうどん。地酒は鳩正宗の「佐藤企」と陸奥「八仙」。旨かったなあ。地元の敬愛すべき友人(^^;)正博クンの差し入れ)


2008.05.17[Sat] Post 18:46  コメント:4  TB:0  日誌  Top▲

自然への渇望感

自画像


 
なかなか東京の仕事が片付かず山に出発できません。
それにしても今年は異常に暖かい。結局3月も4月も一度もドカ雪がなくて融ける一方だった。こんなことは記憶にないですね。まだこの後に可能性なきにしもあらずだけど、たぶんこれも観測史上初ではないのだろうか?ここも樹上の雪も融けないうちに雪面がどんどん下がっていますね。(3月12日高田大岳中腹)

 その間、僕は東京で飲み過ぎでした(苦笑)。どうも最近は記憶をなくすまで飲みきらないとすまないようで困ったものです。自然への渇望がどんどん膨らんできている。落ち着かないのかなあ?スタジオにこもって仕事をしていると(笑)。でも実はその渇望感、空腹感が必要なんですよね。だいぶ煮詰まってきました。2.3日後には出発します。

今度の遠征は、1ヶ月近くの予定ですので、ブログはしばらく休載します。

 北八甲田連峰
北八甲田連峰


2008.04.15[Tue] Post 13:58  コメント:2  TB:0  日誌  Top▲

若松孝二の映画

完全でないものをゆるせ
本格的に山の写真に取り組むようになってから僕はこういう考えを持つようになっていた。
ゆるす寛容性が山にはあるのだと。もっと端的に言うと、自然のなかには完全なものとか完璧に純なものなどひとつもないのだと。

テアトル新宿で今上映されている若松さんの映画を観て、そういうことを思い至ったのだ。

花ひとつとっても被写体として完璧なものなどひとつもない。
ミズバショー


ミズバショーが群生しているが何百万の花をくまなく探しても完璧な花というものはないのだ。どこか枯れたり色がにじんでいたり形にゆがみがあったりしているものだ。


ミズバショー


そういうことは(=純ではないこと、完全ではないこと)、マイナスなのではなくて、その多様性こそはむしろ豊かさなのだと気づかされたのである。

 人間社会にもこの多様性が大事なのだと思う。

 悪いものは全部排除しようというのは、やっぱりあぶない考えなんだ。ナチスやスターリンみたいになってしまう。原理主義とおなじでそういうのはみんなあぶないんだよね。時々ぐーたらだったり、不純なものが混じってたりした方がいい、というのは前々から感じていたことだが、南八甲田の自然の寛容さというのはそれに確信を持たせてくれたような気がする。なぜまじめで純粋なのがいけないのかと言うと、自分の考えていることは正しくて、やってることは純粋だと思いつめてしまうからだ。それがなぜあまりよくないのかと言うと、やっぱり人の意見を聞かなくなるからだね。適当にいいかげんな方が自分の考えや行動を修正しやすいのかもしれないね。

 そういうことをこの映画を観て思った。若松さんは最後に加藤少年に「勇気がなかったんだよ」と叫ばせた。そのとおりさ。でも森と永田はちがうでしょ。もっと深いところのものは何?マルクス主義も含めた近代思想の問題じゃないかな。自然の教えを忘れてしまったところの。人間は純なもの、完全なものを作り出せるというのはすでに傲慢でしょ?自然界には純なものは何ひとつないんだから。

 でもこの映画は傑作ですね。若松さんは最高の映画を作った。最高のドキュメンタリーを撮った。それが彼の仕事だからそれでいいと思う。解明するのは彼の仕事ではないよね。
 

2008.04.03[Thu] Post 11:58  コメント:0  TB:0  日誌  Top▲
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