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写真家の山暮らし

Photos of Japan north country and the Photographer’s Journal 南八甲田の麓、奥入瀬川のほとりの山のスタジオからNature Photoを添えて日誌を綴っています。2012.3.11に恵比寿のスタジオをこちらへ移転しました。

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雪洞を掘って八甲田山中で夜を過ごす

厳冬期の真夜中に八甲田山中に立って星空を撮るには、マイナス20℃を超える中で2時間近くは我慢してカメラ操作をし続けるしかない。長時間露光をいくつか試さなければならない。雪がちらついたら撤去しなければならない。待機時間中はいくら足踏みとかで体を動かしたところで持たないだろう。マイナス20℃だけなら我慢できないことはないけれど、1mの風で体感温度は1℃下がると言われている。冬の山は20mくらいの風が吹くことはざらにある。そうなったら持たないだろう。というわけで雪洞を掘って待機することにした。雪洞を掘るのに1時間、まわりを固めて密閉するのに2時間かかった!雪洞の中の気温は、夕方でマイナス14℃。この後、ガスカートリッジでストーブをつけたのでマイナス3℃ちかくまで回復した。雪洞の外は夜にはマイナス25℃を超えていた。(安物の温暖計なので不正確です。時計にも気温計がついているけれど、腕からはずすのがめんどうで測らず。)

こんなことやっても、撮影時に吹雪いたらどうにもならないのによくやるなあとぶつくさ言いながら楽しんで雪洞掘りしてました(苦笑)。すっかり汗をかいて冷えてしまったので、雪洞のなかでスープを沸かして飲む。ちっとも暖まらないのでつづけてチャイティーを沸かす。これに生姜をスライスしてシロップやらを入れて乾燥させたものを入れて飲んでようやく暖まった。この生姜乾燥スライスは友人のCM監督Fさんが、渋谷のんべえ横町のバーで東京を発つ前の晩にくれたものだ。糸井重里のレシピで作ったそうだ。ありがとう。非常に重宝しました。

待望の夜は、見事に晴れ上がりました。入山一日目で晴れるなんて奇跡に近いです。ほぼ毎日吹雪いている厳冬期ですから。20011,1.26の夜。ものすごい星の数を雪洞の隙間から眺めて、ものすごく贅沢なコーヒータイムでした。

雪洞1

雪洞2

雪洞3

2011.02.10[Thu] Post 10:00  コメント:2  TB:0  キャンプ  Top▲

山の恵みが教えてくれる

ナン
これはなにかというとナンだ^^; 「ナンの粉」というのが最近手に入るようになって、山で手軽に焼けるようになった。
長い野営生活だと、米や麺類だけでは飽きるのだ。パンも食いたくなる。
フキ
このあいだ紹介したのはミズ。これはフキだ。山のフキは畑で採れたものよりも柔らかくて香りも強くて旨い。フキとかミズとかは無尽蔵にある。
山ウド
山ウドはミズやフキほど簡単には手に入らないが、これは山菜の王様である。。これも栽培ものよりも全然旨い。というかまるでちがうと言ってもいい。柔らかくて生でかじるのが一番旨い。葉っぱも皮も炒めると最高。
タケノコ
これは、(ネマガリタケの)タケノコ。これも生でいける。テンプラとか水煮でもいい。サイコー。
岩魚
美しくて料理するのがもったいないくらいだ。だから頭も骨も皮もすっかり食べてやるのが山の恵みに感謝するというものであろう。
岩魚
骨・皮は、炙ったりテンプラにしたりしてもいいが、みそ汁に使ってやればなかなかいいダシが出る。
毎日がグルメ。街でいくら金を積もうとも出来っこない贅沢を僕がたったひとりで味わうのだよ、××くん(笑)。
 人間、愉しみがないといけない生きていけないのだ。栄養素だけが揃っていればいいわけでは決してない。サプリメントやビタミン剤があれば何日もサバイバルできるというのは人間の心の問題を忘れた机上の空論なのである。酒やタバコやコーヒーが、誰が何と言おうと僕には絶対必要なのだということと同じことだ。


2009.07.24[Fri] Post 14:59  コメント:4  TB:0  キャンプ  Top▲

初夏の長雨がブナ帯を守っている

十和田現代美術館の写真展では、企画室1.2.3ほか廊下なども使えますので、写真展示のほかに、
現地で撮影したムービー(源流や原生林の)の映写や、キャンプや撮影の装備品なども展示しようかとか考えてます。
テント

雨にたたられたキャンプ前半。
テント
テントとタープを併用する。

タープ
靴下はどうしてもぬれてしまうので、乾かすのに難渋した。夜は5度くらいまで冷え込むので濡れたままだとかなりきびしい。

焚き火
雨も3日、4日続くと焚き火を起こすのがきびしくなる。サワグルミやミズナラの木に覆われたところをテン場にしたので、それで落ちる雨は半分に減っているのだが、それでも薪は完全に湿っている。どうやって起こすのか?傘を差すしかない。(傘はカメラ用にも使う)。薪を風の流れる川方向に並行に積み上げ、辛抱強く下の方から、着火材や布ガムテープを使ってやれば、だんだんと火が起こってくる。焚き火は生命線でもあるから、必死なのだ。
テント
4日目も雨。
ブナというのは保水力が強く、大木一本で田一枚分の水を蓄えるという。
だけど、暑くなるとブナは水蒸気を発生させて温度調節を行うので、広大なブナ帯では初夏になると上空に雲をどんどん発生させるのである。6.7月の長雨というのは、梅雨前線とは関係のない南八甲田特有のものだろう。事実、峠の向こう、酸ヶ湯の方では晴れているし、十和田市街の方でも晴れているのに南八甲田は厚い雲に覆われて雨続きというのはよくあることだ。それが南八甲田の原生の自然を守ってもいるわけだからそれもしかたがないと思うしかない。

2009.07.10[Fri] Post 16:11  コメント:2  TB:0  キャンプ  Top▲

寛容の森

人の世はすみにくい。人でなしの国へゆけば人の世よりもなお住みにくかろう。(ならば)寛容(くつろげ)て、束の間の命を、束の間でも住み良くせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降(くだ)る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊(たつ)とい。、、、という明治の文人の言葉は今もって新しい。荒んだ世情の時こそ、寛容が大事なのだと思う。
 
 二週間も降り続いた長雨に閉じ込められた源流の川原。
 朝目覚めると今日もまた降り続いている。ミズナラの樹冠が広がった川原の端で、たき木を集めて、雨の中、火を起こす。最初はぶすぶすと煙っているけれど、山盛りに積み上げられたたき木のおかげで下の方まで雨が染み込まず、やがて火となりたき火となる。コッヘルにお湯を沸かしてコーヒーをいれる。インスタントではない。ちゃんと豆を煎ったものだ。ブナとナラの森のにおいの中にコーヒーの香りが分け入って来る。褐色の暖かい液体を口に含むと、苦みと渋みは喉で立ち止まって、ほのかな香りは脳天へ抜けてゆく。この瞬間が堪らない。この束の間に僕は、ただ堪えているわけではない生きている実感を見いだすような気がする。煙草をくもらして一服する。長雨もまた良し。そんな気にさせてくれた7月の南八甲田の一服。

 寛容とは、漱石が言ったように「くつろぎ」であり、もうひとつの意味は他の罪や欠点などをきびしく責めないことでもある。長雨をぼやいてもどうなるわけでもあるまい。
たき火

コーヒー

2009.02.23[Mon] Post 12:00  コメント:0  TB:0  キャンプ  Top▲

冬の山行食

野食


ソーセージの水煮、アルミ缶の地酒を飲み干した後に味噌汁、サカタのアルファ米にスパゲッティ用の明太子ソースをかけたもの。
 キャンプのはじめの頃はけっこう贅沢な食なのだ。冬は山菜も岩魚もキノコもなにもないので野宿を重ねるにつれだんだんと侘しくなってゆく(笑)。
 日本酒も初日だけの贅沢。重量がかさむのでアルコール度数の強いスコッチとか焼酎の方が多い。しかも今回はマグカップを忘れてしまったので入山前に、カップの代用にするためにコンビニでこのアルミ缶のにごり酒を買ったのだ。にごり酒を飲みたかったというのもある(笑)。
 サカタのアルファ米は究極の携行食かもしれない。これは2食分入っている。お湯を注いでジップをしめておくだけで15分でできる。水でも30分でできる。これにスパゲティ用のソースを使うとけっこういけるというのは僕のアイデアである。明太子が一番いける。イカ墨やバジルソースでもまあまあだ。これが2食分あるというのが使えるのだ。朝にお湯を注いで半分だけ食べる。残りはジップをしてポケットにしまい込んでおく。昼ごろ、これに水を入れてポケットに入れたままで30分ほど持ち歩くのだ。そうするとまた少し生温いメシにありつけるというわけだ。昼はこれにごま塩だけとか味噌だけとかつけて食べるわけだ。昼はそんなもんでじゅうぶんだ。
 もっともアルファ米を使うのは冬が多い。火が焚けないことが多いからね(夏は焚き火をして米を炊く)。コンロでも炊けないことはないが気温が低すぎてガスを消費しすぎるので×だ。3分でできる細めんのスパゲッティとか乾麺の方が早くできていい。

 山で野営を続けると、食というのは生死に直結するものだという、街ではすっかり忘れかけていることを思い出させてくれる。というか、普段いかに飽食なのかという事実に気がつく。去年の7月、長雨に山中深く閉じ込められて野営を続けていた時、最後のころは携行した食料は米とごま塩しかなくなっていたけれど、岩魚も捕れたしミズもフキも野イチゴも採れた。だから下山をあせったことはなかった。南八甲田の山は豊かなのだとつくづく思う。酒とタバコが切れたのでしかたなく山を降りた(笑)。僕もまだまだ俗物であるか^^;
2008.04.01[Tue] Post 10:31  コメント:0  TB:0  キャンプ  Top▲

ビバーク

雪洞


雪洞を掘るのは、スコップを持っていたとしても一人だと1時間以上かかると覚悟しなければならない。
もちろん僕はテント携行で山行しているが、それでもなぜ雪洞を掘るのか?

 寒さが全然ちがうからだ。
もちろん雪の中に埋まっているのだから冷凍庫に入っているようなもの。だから寒い事は寒い。が、テントとちがって外気温に左右されない。風で飛ばされない。

だから冬の八甲田のように毎晩マイナス20℃を越え、びゅんびゅん強風が吹くところでは雪洞の方が快適なのだ。単独用のテントしか携行できない僕などはそれしかない。グループで荷物を分担して担ぐのであれば厳冬期でも耐えれるテントを張れるが、ひとりでは無理と言うもの。

だから、外気温と自分の疲労度と雪洞が掘りやすいかどうかを考慮して、テントで済ませるのか雪洞掘るのか判断するわけだ。


上の写真はまだ未完成。この後、入り口をもっと閉じてしまう。それにシュラフ、シュラフカバー、タープがあれば外がマイナス20℃でも寒くはない。後は熱燗をつけて飲めばぐっすりです。

 雪洞のもっと本質的な利点は、
山のふところに抱かれるという気持ちになれることですかね?!そう!冬眠している野生のけものたちと同じ気持ちを共有できるってことかな?大げさですか?いやけっして大げさじゃないですよ。びゅんびゅん吹き付けるマイナス20℃の冬山でたったひとりで雪洞で寝てみればいい。不思議な感覚にとらわれる。厳しさだけを感じるんじゃなくて、やさしく包まれているような気がするんですよね。厳しさとやさしさ、僕が山で撮ろうとしているものの原点に立ち返れるような気がする。

もっとも3月10日以降は気温がドンドン上昇して雪洞は不要になった。クマももう冬眠から覚めるのではないかという春日和になった。


吹きだまりの壁に横穴を掘ると作りやすい。張り出しすぎた雪屁はくずれるので要注意。
自画像


山頂部はまだ冬期。3月7日。
逆川岳




2008.03.28[Fri] Post 11:49  コメント:0  TB:0  キャンプ  Top▲

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