最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリー
最近の記事+総記事数
FC2カウンターリンク発売中ブログ内検索メールフォーム |
八甲田山中の温泉![]() 八甲田には温泉が数多くあるけれど、僕はこの温泉の寂れた雰囲気が好きでよく立ち寄る。朝でも夜でもいつでも入れてくれるところもまた、何日も山に入って野営してる僕には重宝なのです。ついこないだも湯につかってきた。でその時に、長年の感謝の気持ちで写真集を支配人に手渡して寄贈してきたのですが、ていねいなことに社長から直接の礼状をいただいた。地元名産のりっぱなおみやげまでいただいてしまって。うれしいですね、こういうのは。ここの社長の先代の杉本さんというのは十和田観光電鉄(今は国際興行)を創業した人で、地元では新渡戸伝翁に匹敵する名士なんですよね。十鉄と言って、十和田・八甲田への交通はみんなここのバスでした。僕のオヤジが長年ここの社員をやっててそのおかげで家族パスを使ってよく子供のころ十和田・八甲田まで遊びにきていたのです。古く長い縁です(笑)。谷地温泉の姉妹施設に十和田湖グランドホテルがありますがそっちの方には僕の写真パネルを飾ってくれているそうです。どうもありがとう。 渋谷に行ったら、
中央街入り口の巨大ディスプレイでいま、僕の「南八甲田の森をゆく」の写真が流れています。きのう行ってびっくり。広告のあいまに”森のモンスター”が!あれなんだろう?って感じで横断歩道の信号待ちの人々がけっこう見てましたねえ。そのままプラザ5階の紀伊国屋へ行って本を買ってくれればいいんですけど(笑)...。
中央街入り口は、東急プラザの横のところです。JR改札の2階から見ると真正面に見えます。 渓流の霧予期せぬ風景霧の森をひとり歩いてみよう![]() 深い森を歩いていていつの間にか霧に覆われてしまうことがある。 カサコソと自分の足音だけが森全体に静かに響き渡る。 枯葉を踏む音が森の奥まで響き渡っている。その時にはじめて(!)深い静寂のなかにたったひとりで居たのだと気づきかすかに怖のく。それもたった一瞬だ。再び歩き出して贅沢な孤独の時間を踏みしめている。 誰一人立ち入らないブナの深林へひとり踏み込めば、森の神様と対話する時空に偶然と陥る時がある。 音を聞いて静寂を知る。ほら!僕は弁証法をなんなく理解した。矛盾する対立物を措定してはじめて状況を具体的に提起できた。 ![]() スレッド:写真にコトバをのせて / ジャンル:写真 八甲田山のアオモリトドマツ残雪の汚れ自然環境問題と釣りについて少し
僕は、「南八甲田の森をゆく」という本で、「自然保護」運動に対する疑問ということを少し書いたけれど、この間、何人かの人と「釣り」とか「環境問題」について討論する機会があったので、ここで少しそれについて述べてみようと思う。
まず、八甲田での釣りについて。 井伏鱒二は戦後まもないころ酸カ湯温泉に泊まってあちこち廻ったけどあんまり釣れなくてがっかりしたようだし、開高健にいたってはグダリ沼まで出かけたらしいけど、まるで釣れなかったようだ。八甲田全般で言えば、あまりいい釣り場ではないと思う。 まず、ヤマセというここ特有の寒風が問題なのだ。ヤマセが吹いてる日は釣れない。岩魚は奥に潜んで出てこないのだ。しかも、晴天のポカポカ陽気でももちろん釣れないのだ。それは岩魚一般に言えることだ。岩魚は天候や水温やらに敏感な魚なのだ。釣れるのはマズメ時だし、雨上がりだったり霧が出ていたりの方がいい。だからここでは、釣れる条件がそろう日が少ないということだ。ちょろっと遠出して八甲田まできてもそう易々と釣れるところではないということ。 酸性の川、沼が多いことも問題だ。赤沼や黄瀬沼はこれでだめなんだ。そうでなかったら最高の沼だろうにね。でもそれがいい。たぶん。 そのおかげで釣り師たちに山が荒らされることが少ないということだからね。 釣り師(山菜採りも)たちの(一部の人々の)自然破壊ぶりはけっこううんざりだというのは開高健も書いていた。彼が銀山湖を紹介したおかげであそこもひどいことになってしまったしね。4輪駆動車で林道をずっと奥まで入ってきて、それどころか道ないところまで蹂躙して侵入してしまう。何人もの集団でやって来て川を根こそぎ下から攻め上がっていけば岩魚だってごっそりいなくなってしまうというものだ。釣り人のゴミがまた最悪。糸、針、おもり、ビニール袋各種、ぶなの枝に仕掛けをそっくり引っ掛けてそのまんまにして帰る馬鹿ものもいる。テグスにくるまって死んだカワガラスも見たことがある。プラスチックのワームなんかを川で見た日にゃあ最悪だ。こんなもので釣りをするな。林道の自家用車の通行も制限すべきではなかろうか。山で釣りをするには何時間も歩かねばならないという制限策がそろそろ必要なのかもしれない。 釣り師、山菜採りだけではない。登山者たちもひどい(人達もいる)。観光バスで団体で来て勝手に登山道を切り開くなよ。だいたい団体というのがよくない。釣りでもそうだ。メスナーや植村直己のように、チョモランマですら単独無酸素が基本、というふうになってほしいね。ボンベとかヘリとか集団キャンプでなければできないならやめなさい。熊が恐いなら山に入るな、山と一人で向き合う勇気がないならば山に入るな、というのはマタギの教えだよね。便利だとか都合がいいとか安全だとか言ってそのために自然を荒らしていいわけではない。それは今の僕らの時代でも変わらない真実だろう。 「自然保護」に反対する人はほとんどいない。 誰もが環境問題を考えている。汚染物資を流している企業や利権のために山や川をたらいまわしにしている政治家や役人どもですらそうだ。だからこそ「自然保護運動」の中味をチェックしなければならない、というのが、僕があの写真集で提起した「自然保護」運動への疑問、という言葉の主旨であった。 「尾瀬の長蔵小屋でごみを不法廃棄」していたという問題は十分に教訓的である。 尾瀬の自然保護運動は日本では先駆者であり、長蔵小屋の平野氏はその先頭に立った人である。その後継者たちが重大な自然破壊に手を染めてしまった。 なまいきついでに言わせてもらうと、だって矛盾してるじゃないか!あの小屋があるからこそとんでもない数の登山客が訪れて山をあらして行くではないか、と!小屋を閉めること(百歩譲って、ほんとの小さい小屋にすること)こそ最良の自然保護運動であったではないかい?(もっとも平野長靖氏はその矛盾に気づいていたからこそ、率先して保護運動にとりくんでいたように思うけれども。) 釣り師だって(釣り師→登山家にも置き換えることができる)矛盾しているんだ。(僕も釣り師であったし、そういうふうに考えていたふしがあるからこそ言うが)自覚するしかないのだ。岩魚がいなくなったら困るというエゴ的視野の狭さから発しているんだ、釣り師の自然保護の弁なんて。それを自覚しなきゃウソ臭い。岩魚やヤマメだって激減した原因の半分は釣り師にあるんだ。自覚すべきである。開発だけが魚を減らしたわけではないということを。でもそれでも(エゴ的視野の狭さから発していることでも)いいと思う。釣りやってるうちにそれだけ山や川や自然がどんどん破壊されてきているということをより身近に知ってきたのであり、だからこそかつての山を取り戻したいという風に考えを進めることができたわけで、多くの釣り師たち、自然愛好家たちが、エゴを昇華し普遍を獲得していけばいいと思う。 (写真集で伝えきれなかった部分の補足のつもりです。この問題はむずかしいものを含むけれど、これからも、悩みながら少しずつ考えながら提起していこうと思ってます。) 最終堰堤を高巻く川を渡る岩魚もまださむくて...ダケカンバ樹林帯うるおいに満ちた山
八甲田・十和田のことをこう表現したのは、故三浦敬三氏です。敬三氏は、ヨーロッパやカナダ・アメリカ、さらにヒマラヤ、キリマンジャロまで遠征していますが、それらの、「森林限界を越えた岩峰、氷河は全く驚嘆すべきもの」だが、それと匹敵するように十和田・八甲田のそれは「心の底までにじむような自然それは暖かい、うるおいに満ちたもの」で「それは世界でも稀にみるものではないか」と述べています。
![]() ![]() 雲にすっぽり覆われた井戸岳。 ここには、八甲田山スキーの中で最も長くエキサイティングなコースがある。井戸岳から赤倉岳を越えて滑走するコースは高度差1000mを越える。僕も飯村クンとここを滑降したのはもう10年も前のことです。この撮影の前日に、このコースでスキーヤーがひとり激突死しました。合掌。このコースではないけれど僕もダイレクトコースで木に激突して肋骨3本折ったことがある(冷汗)。敬三氏は90歳すぎてからも毎年ここに山スキーに訪れていたそうです。百歳でモンブラン滑降もすごいけどこれもすごい! 雪上キャンプもあったかい![]() 東京を夜中の1時に出発して着いたのが夕方の5時頃。16時間!今年の八甲田は遠かった!アンデスまで行げるべ。 で、日暮れが迫ってるので5人総出でまき拾い。かまど作り。川から石を運んできて、生木を火床に敷き詰めて、疲労困憊の身体にムチ打ってエッサカサー。ビールを雪の中にうずめてニヤニヤ。熱燗を火のそばに置いてヨシヨシ。焼き肉焼いて、オイルサーデンの缶をあっためて、乾杯!あずましー! 山の神様はやさしい^^;火を起こす時だけ風が吹いて、それからはほとんど無風。全然寒くない。渋滞で疲れきってるし明朝はのんびりしようというのでみんな際限なく酒が進む。一升瓶が軽くあいてしまった。赤ワインもあいて、カーシマが持って来たボウモアもホットウイスキーになった。普段は山ではこんなに呑まないんだけどね。たまにはいいべさ。 ![]() 残雪の八甲田
回廊は去年よりも壁が高かったですね。テン場はむしろ少なかったかな?
八甲田行って来ました。 いろいろありましたね、今回は。行きは16時間もかかりました(ヘトヘト)。中二の息子が同行しました。コピーライターのカーシマとアルペン派のタケバヤシとそのカミさんも同行しました。カメラ水に濡らして壊しました。あまり写真撮ってません^^;どうやら僕と息子と友人達の癒しの旅だったようです(笑)。 キャンプは最高でした。予想通り雪上キャンプを強いられたけれど、二日間は風もなくポカポカ陽気でこれ以上ない絶好の日よりでした。三日目にとんでもない強風でテントが吹っ飛びました。それで即座に決断してさっさと撤収。二日間絶好の日和があって、その後カメラは壊れるし、テントはぶっ飛ぶし、...もう帰りなさいと言う神様のお告げは素直に聞かなきゃね(笑)。僕は息子を連れて実家に寄りました。(85のおふくろが待っていた。) 写真はダメでした。そういう流れでしたから。広告の仕事がギリギリまであって、二日出発になってしまい大渋滞にはまって、もうその時点で日程的にはきびしい。それに、直前に息子が小二から続けていたサッカークラブをやめる、と言い出した。理由を聞いても何も言わない。暗い顔して「おもしろくないから」としか言わない。普段から無口だけれどますます無口になってだんまりを決め込んでいる。「じゃあ、好きなようにすればいい。八甲田いっしょに行くか?」と聞いたら「行く」とボソッと言うので連れてったわけです。キャンプ中もほとんど何もしゃべりませんでした。たきぎひろいや釣りをひとりで黙々とやってましたね。 写真なんていつでも撮れるんです。八甲田は逃げたりしませんから。心と頭のこんがらがった糸は早くほどいてやらないといけない。自分ひとりが写真に没頭している場合じゃなかったわけです。僕自身も疲弊した心身を解放することが必要だった。カーシマもタケバヤシもそうだったかもしれない。カメラを水没させたのは山の神様だったのかもしれませんねえ(笑)。 息子はどうしたかって?帰りの車の中では(晴れやかな顔をして)ずーっと唄うたってました(苦笑)...。 ![]() ![]() |