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山の神の贈り物
山の神様の贈り物ですかね?
すばらしい仕事が舞い込みました。 一年間通して八甲田をじっくり撮影できるオファーです。 近々正式に発表されると思います。 昨年末、南八甲田の竜神様を上から下から遠くから、ていねいに撮ってやったお礼の贈り物であると勝手に信じてます(笑)。 ま、そんなホラ話はほどほどにして(オファーはほんとのことです)、 あすから、入山します。(今日の青森は雪が降ってるようです。ホラ、呼んでるね^^;)ではでは。 環境保全のための先人の努力
南八甲田に多くの原始の自然が残ったのは、ただ単に地理的な理由からではない。数多くの先人たちの環境保全のための努力があったわけです。
例えば、猿倉の登山道を歩きやすくするための整備を許さず最低限の標識だけにとどめていることなどもこれははっきり言って自然保全意識の高さからくるものです。一部で整備の怠慢だと主張する人たちもいるけれど、僕はそうは思わない。そこにははっきりと「南八甲田の原始の自然に接したいなら険しい道を歩き、汗をかかなければ」という思想というべきものがあるのです。自然へのアプローチの道を整備することがそんなに大事なことですか?それが人々を美しい自然へ呼び込み結果的には環境意識の高い人々を生み出すという主張もありますが、ほんとうでしょうか?白神が世界遺産に指定されてからどうなりましたか?世界遺産センターとかビジターセンターとか立派な建物ができて道路も整備され、観光客を呼び込むことは成功したかもしれないけれど、ほんとうに自然保護のためになっているでしょうか?山小屋ひとつでもそのために周辺の大量の樹木が伐採され大量のゴミが排出されるのですよ。ただ単にあまり歩きたくない怠慢な「自然愛好家」たちと地元の観光資源産業化をもくろむ人たちの利害が一致してその部分だけが物質化しているような気がします。これは白神だけではなく、屋久島や知床でも同じような問題をかかえていると聞いています。 環境保全のルールと政策が確立していないうちにたくさんの観光客が押し寄せるようだったら、アクセスもアプローチも整備しない方がいいと思うのは僕だけではないよね。 また、一部の川の林道を一般車通行止めにしている点も、解放すべきだという意見があるけれど、僕は決してそうは思わない。それは環境保全という意味で文句なしの処置だ。それがたとえ私企業の措置であったとしてもである。赤沼のコースにしても、整備らしきことはほとんど為さないという意識的努力を何百年と継続してきたのである。そういう例は南八甲田のあちこちで見受けられる。 僕はそういうのはかなりの部分で南部人気質にも負っているのではないかと思ったりします。本質的にせかせかしないのんびりとした性格。功利、効率に走ったら自然環境なんてあっという間に人間に壊されてしまう。それが歴史じゃないですか。 環境問題を語るとすぐ、「メシを食うことが先決だ」という話がでますけど、それはちがうんですよね。経済(=メシを食うこと)が第一だということを言うと、今までの環境破壊というのはすべて許されることになるわけです。そしてそのまま行ったとしたら究極の破壊まで行き着く。だからこそ「持続可能な開発」という言い方が出てきたわけです。1980年の国際自然保護連合(IUCN)、国連環境計画(UNEP)などがとりまとめた「世界保全戦略」以降のことです。これ自体も開発が先行であって僕は少し異論があるのですが、それでも一歩前進した考えです。 先人たちは偉いですねえ。そういうのよりも百年以上も前から共生の思想があったわけですから。 「自然との共生」という言葉なんか開発の先頭を走っている建設屋だって看板にかかげてますよ。言葉なんかじゃない。その実質の中身こそ問われていると思う。カメラマンだっておんなじです。地塘の高原植物を撮るために立ち入り禁止の湿地帯にずけずけ入っていく人がいるんですから。 あせってもしょうがない入念な準備とテキトーな楽観主義
このあいだ、NHKの若いディレクターとバーで話をした。
「イワキさん、単独行は怖くないですか?」と聞いてくる。 へっへ、酒入ってるとオレはイジワルだからね。 「怖いよ、怖い。でも行ってみればいいじゃない。どーんと山の中まで行けばいいんだよ、テント持って。登山道なんかあるところじゃダメだよ。人が来るところじゃだめだよ。道からはずれてどんどん入っていくんだ。怖くなったら走って逃げてくればいいさ」 「無理です。オレ怖い。絶対無理だ」 (このディレクター氏、今度有名なアルピニストと同行取材するらしい。) 「大丈夫だって。頭で考えてただけじゃわからんべえ。見るまえに跳べ。ほら跳べ。...」 けっこうテキトーなことを言っているオレ。 でもあながちテキトーでもないよ。入念な準備とテキトーな楽観主義が必要なのよ^^; <雪上の焚き火> ![]() 入山準備その2
北日本の天候荒れているようですね。これでまちがいなく八甲田山にもドカンと雪がふるでしょう。そろそろ入山するぞと言った矢先でした。タイミング合ってきましたね。僕の方の準備も煮詰まってきました。
一番大事なのは、身体の準備ですね。これを怠けると痛い目に会う。 トレーニングが必要。 僕もあんまり好きじゃないんだけど、やるしかないと痛感した出来事があって、やるようになった。 山中で体力使い果たして往生したことがあった。それも崖を登っている途中のことです。しかも薮の真っただ中。 足腰や腕力もヘナヘナでしたけど、一番ひびいたのは握力でしたね。握る力がなくなって登れなくなってしまった。 早朝から歩きづめで10時間近くも消耗したせいもあるんですけど、やはり三脚とカメラを持ち歩くのに握力を使い果たしたんですね。草付きや低木やネマガリタケの斜面を登るには、4本の手足で2点支持、3点支持で登っていくんですが、握力がないとそのうちの2本が使えませんから、絶望的なんですね。 ゼイゼイ登りながらそのうち夜にもなって疲れ果ててて,結局僕はどうしたか? 観念したんですね。ロープを出して、低木にくくりつけてすべり落ちないように確保して寝ることにしたのです。 タープを一枚持ってましたから、それを身体に巻き付けて寒さをしのいだ。ロープとタープのぐるぐる巻きという悲惨な野営! 写真撮ればよかったなあ!そんな余裕なかったよ(笑)。雨が降らないように祈りながら寝た。素晴らしい夜でした(苦笑)。 そんなことがあってから、入山前は酒は控えめに体力もつけてからという心がけをするようになったのです。 で、きのうちょっと多摩川沿いを走ったりしましたが、全然ダメですね。ああ、先がおもいやられる! スタジオで、コーヒー入れるあいまにスクワットやるべが...。 ![]() そろそろ入山準備![]() 雑務に追われてなかなか八甲田にいけません。来週あたりには入山したいと思ってるのですが、...。 この写真は、2004年5月のものですが、この年も雪が少ないと思っていたら、4月に大雪が降って連休までこんな雪が残っていた。いくら暖冬とはいえ八甲田の冬はなめるわけにはいきませんね。今、酸ヵ湯で積雪3mですね。今年はどうなるかなあ? それでも年々雪が少なくなっているのはまぎれもない事実です。だいたいここのゴールドラインの開通は、10年ぐらいまえは4月20日でしたが、今は20日も早まって、4月1日ですから。 トレーニングもそろそろしねばわがねんだけど、きのうのばんげだっきゃ雪崩事故にあってしまった。某映画監督の電話の甘い声にすっかり釣られて、穴から出た熊よろしく渋谷のんべえ横町の根城にたどり着いたのはいいんだけど、もう店の中は吹雪状態。ベルリン映画祭帰りの映画監督Y女史とプロデューサーにはさまれて監禁されたのだ。音楽プロデューサーT氏や霞ヶ関官僚(?)のS氏とかコピーライターA氏とか、CMのヒットを次々と撮りまくる監督F氏とか、他にも牝狐もいたような?どうもこいつらは人の皮をかぶったけものの化身にちがいない。酒をしこたら呑ませて人間の生気を奪うもののけである。オレはすっかり呑まされて生き埋めになってしまった。 けさ起きたらこういう夢をみたような気がしたのだが、どうもほんとうだったらしい(笑)。 えっ?一番大声で吠えてたのはアンタって?...いやそんな記憶はなにもない。 いや冗談はさておき、おかげで生気を取り戻しました。どうもありがとう。(えっ?これじゃ、もののけはオレだあ〜) 八甲田のモンスター(樹氷)は、大丈夫か?色温度の急激な変化 |