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木漏れ日が差す渓の岩魚コマーシャルの仕事
山から帰ってから、ずっとコマーシャルの仕事でスタジオにへばりついてました。
某スポーツ用品系のカタログ一冊まるごとの撮影で、僕のスタジオでは狭くて撮りきれないので杉並のスタジオを借りて、ウエア、ブツ、外人のモデル男女二人を使ったイメージとファッションカットといわゆる「総カタ」の撮影を3日間でこなしたのでエネルギー使い果たした感じです^^; Canon EOS-1D Mark IIIを使ったのですが、快調でしたねえ。その雑感を少し、、。 *PCへの取り込みの速さは感激ものです。取り込みはDPPとEOS ユーティリティの組み合わせでしたがこれが特別速い。最初はLightroomを試したんですが、DPPの方が速いです。速さに関してはストレスがない。モデル撮影などは連写の連続ですけど、シャッターを切ってパソコンのモニターを見るともうDPPのサムネールに出ているという感じです。クライアント、制作会社、デザイナー、アシスタント等、立ち会った人みなその速さに感心しきりと言う感じでした。 接続はUSBです。 Mark IIIからは、ファイヤーワイヤーがなくなったのですが、この速さならそれも納得です。けっしてスペックダウンではありませんね。 それから、USBケーブルプロテクターというのが付属でついていて、これがケーブル抜け落ち防止に非常に便利です。 *電源は、ACアダプターキットというのが標準で付属しているのですが、あえて使わずバッテリーでこなしました。シンクロコードと2本のケーブルをつなぐのを避けたかったからですね。これも新型バッテリーの威力充分です。一日フルで撮影をこなしてもバッテリーはまだ余力充分ですから、途中でバッテリー交換ということもありません。ブツの撮影の時は朝9時から深夜の12時までかかりましたけど、それでも余裕でした。無線トランスミッターWFT-E2を使えば、ケーブルが一切なしでもっと便利でしょうね。 *ライブビュー機能ですが、やはりスタジオでも非常に便利(野外でも使いましたがこれも充分効果的)です。EOS ユーティリティの画面からボタンひとつでライブビューに切り替えられますから手間もいりません。ピントの確認は完璧です。 *一番問題の画像ですが、はっきりいって良くなってます。有効画素数は1010万画素だけれど、解像力は格段によくなったように感じます。テクニカルライターではないので、数値とか比較画像とか提示できないので感覚でしか言えないけれど、すごくいい。ウエアとかの10倍拡大画像でもはっきり繊維まで解像しています。レンズはほとんどEF24-105mmF4L IS USMを使ってます。 色とかも素直でいい感じです。色温度さえきちんととれば、現像で追い込む必要はほとんどないと思えるほどの画像です。この色温度もAWBで設定したのですが、グレースケールを写し込んでホワイトバランスをとってもほとんど変わらないくらいの出来映えでした。 これで、風景、物撮り、ウエア、人物と一通りこなしましたけど、今まで画像に関しては僕は、ダイナミックレンジや解像感のバランスから言って5Dがベストかなと思ってましたが、それを上回るように感じました。 画像をまだアップできないのが残念です。この広告のキャンペーンが一通り終わったらアップしてみます。 バイカモの花トリカブトとクレソン沢歩き用の小道具![]() これは今回から使い始めたピンソールという小道具です。正確にはミニピンソール。前にもピンがある(フルの)ピンソールもあるが、そっちは重いし値段も高いので僕はこっちにした。蔦などを靴にしばりつけても代用できるけれど、ちょうどいいのが見つからない場合もあるし。 川から上がって高巻きする時につける滑り止め。 そうです^^;前回の滑落寸前の反省から探したものです。崖登りに効いてました。 都内ではカモシカスポーツにおいてます。 ![]() ついでに、手ぬぐい。タオルだと濡らした時に重くなる。乾きも遅い。携帯にも便利な日本手ぬぐいがいい感じですね。100円。ついでについでに、マグカップですけど、山用品屋でチタン製を買うと¥4000もしたりする。かと言って軽くて丈夫なのはあまりない。百キンで、ステンレス製の100円のもの見つけました。えらい安っぽい作りでペラペラの薄さ。当然軽い。すぐボコボコになるけどそれがまたいい。これはおすすめです。 生命の躍動、生命の死![]() 豊かな自然を謳歌する岩魚も、実は山麓からどんどん深山に追いつめられているにすぎない。 ムジナ(狢)の死体を見つけた。車で轢かれたのだろう。 ムジナを知っているだろうか?僕もよくわからない。いや誰もがよくわかっていない生き物のようだ。タヌキだとかアナグマだとかはっきりとしないらしい。「同じ穴のムジナ」という言い方をするように、アナグマの掘った穴に棲んでいるタヌキはどっちも同じようなものだという意味で引用されるくらいだから、昔から同じようなものだと認識されていたようだ。 そんな伝説のような生き物がまだ八甲田には生きている。しかしそれがあっけなく車にひき殺されてしまう。自然も生き物も人間に追いつめられているのはこのように現実なのである。 ![]() 岩魚の渓を残したい![]() ![]() ![]() 岩魚は、川面に影がゆれるとさっと走って岩影に潜ってしまいます。それから岩魚の正面に立っても逃げてしまいます。岩魚は眼がいいんですね。魚眼というくらいですから180度くらい見渡せるようです。音にはたいして敏感ではありませんが。それにしてもここの岩魚はあまり警戒心が強くないようです。何度かサッと走られましたが、5分くらいじっとしているとまた現れましたから。 キャンプの終わり際に僕は十和田の友人Mくんと合流して、U川の中流域を釣り上がってみました。さっぱりダメでした。二人で流して僕が20cmくらいのをひとつ上げただけ。釣り人の足あとだけはいっぱいありました。川の資源量を越えて釣り人が入っているにちがいないと思います。中流域では相当減ったのだと思います。数だけ釣り上げるという釣りはもうそろそろ見直しませんか?持続可能な岩魚と釣りの文化を残すためにも。 岩魚の棲む渓今回の使用レンズ岩魚、岩魚、岩魚
無事もどりました。
台風9号の通過を待って入山したらまたすぐ大型低気圧の集中豪雨!嵐の間隙を縫うような山行でした。 それにしても、嵐は加速度的に大型化しているようで、異常気象が心配です。 奥入瀬渓流の出口-奥入瀬川の上流域_焼山に土嚢が積まれているという光景は、はじめて見ました。 去年秋に集中豪雨があって、八甲田観測史上最大の降雨量を記録しましたけど、半年もたたないうちにあっさりそれを更新したのですから、やはり地球環境の悪化というのはかなり危険なところまできているのではないでしょうか。 残念だけど、国も県も市もいまだに開発主導派が主流です。これ以上、森を「開発」したら濁流が氾濫することは目に見えているのに。「開発」を主眼にした「共生」はもう成り立たないと思う。 そんなことを考えながら今回は川を歩いてきました。台風の爪痕が随所に残っていて蔦沼周辺の道などは崩落の工事だらけでした。もう一歩進んだ環境対策が必要な気がします。 今回の撮影の主眼は岩魚。 嵐でも岩魚は元気か?めごい「恋人」さ会いに行く気分だべ^^ ![]() ![]() 沼を渡泳する生き物-カワウソ?荒天をおして源流へ![]() 7月の前半、僕はねらいを定めた本線の峡谷に入れないでジリジリしていた。 南八甲田だけに張り付いた厚い雨雲を恨めしく眺めていたことが多かった。2週間ちかく待ち続けてふと、天気を恨んだってしょうがないぞ、現実を受け止めて今できることをやればいいじゃないか、そういう声を聞いた。すごいね、山の神は。愚痴をこぼして他にあたっている自分のことをずばり言い切っている。(もちろん全部自分の声なのはわかっているけれど、そういう声を引き出したのはまぎれもなく南八甲田の山そのものだ。) で僕は、降りしきる雨や冷たいやませを気にすることもなく、ベースキャンプから行けるところまで行くというピストンをいくつかの沢に入れたのです。これから荒れることが予想される沢に入る人間などいない。でも山の神はやってみろ言った(=2週間ジリジリしてようやくそういう声が聞こえた)。これは幸運というものじゃないですか。そうじゃなければ僕は決してこういう天候で源流には入らなかったし、すごい景色にも出会えなかったのだから。実は7月のベストショットは、本線の峡谷ではなくて、この時に撮れたのです。それは来年のおたのしみに^^; ![]() 上写真のメタデータです。 ![]() 地図にない滝![]() ![]() ![]() 三つとも地形図に載っていない滝だ。いずれも20m以上あり、最後の滝は、40mちかくにも達する。 7月の南八甲田は、3週間も降り続けた。北八甲田も十和田市街も晴れているのに南八甲田の上空だけすっぽり雨雲につつまれて、やませ(偏東風)が吹き、冷たい雨が降り続けた。上流で張ったテントの夜は、5℃にまで冷え込んで震えるようだった。 待てども待てども雨が上がりそうもないので、僕は一度、実家の十和田市へ撤退した。ダメな時は飲むしかねえべさ。十和田に行くと気の許す古くからの友人達がいる。僕がよく立ち寄るのは友人夫婦がやっているエスパーニャというスペイン料理の店だ。ここの友人には、マサヒロくんとかサントスくんとか、山に詳しい猛者がいて、彼らが採ってくるカックイや舞茸の格別さは、とうてい僕はかなわないのだ。南部の地酒を飲み山菜を食らい、深夜まで呑みつづける。最近、女へんの店に行かなくなったのは、トシのせいもあるがその道に強いニシノくんが海外から戻って来ないせいもあるゾ。別に僕はマタギじゃないんだから、入山する一週間は女に触れないなんて節制しているわけでは決してないのだが(笑)。 二日、街で呑んだくれてまた山に戻った。市街から南八甲田へ向かうと、すっぽりガスに包まれた山塊が見えた。 赤沼の夏![]() 赤沼は、全国で3番目、本州で一番の透明度を有する火山湖です。1位2位は、カルデラ湖(摩周湖ほか)で、カルデラ湖以外ではけた違いの透明度です。赤沼という名前は、赤倉岳の麓にあるのでついた名前ですね。山で、倉というのは崖のこと。赤倉岳(南部赤倉岳)には、赤い岩の(おそらく)八甲田最大の断崖があります。 ***透明度 : 湖や海の水の透明さを表す値で、直径30cmの白色円盤を水中に沈めて、見えなくなる深さ(m)で表す。ここは、18.2mです。例えば、五色沼9.50、猪苗代湖8,0などで、10mあると相当にきれいなところですね。(だけど、ここの最大深度は17.8mになっているんですよね。透明度18.2mということは、底まで見えていてそれ以上計りようがないのでおおよその概算で18.2mにしたということでしょうか?) きれいな水は赤い光をよく吸収し,青い光をよく散乱する。植物プランクトンや濁り粒子が増加すると青い光が吸収されるようになり,水色は青緑から緑,黄褐色へと変わってゆく。この沼の色は神秘的と言ってもいい。 ![]() ルリイトトンボが群遊しています。ルリイトトンボは、ほかの高原の沼や湿地帯でもみかけますが、単発で飛んでいる程度。群れをなして湖面を飛んでいる姿を見ることができるのは日本中さがしてもここだけではないでしょうか? ![]() この沼は、酸性で魚などは生息していないといわれていますが、アカハラ(イモリ類)をみつけました。夜ひとりで満天の星空を眺めていると、湖面をバタバタしていた蛾を突然バクッとくわえた生き物がいたのです。ストロボを持っていなかったので、ヘッドライトを左手に持ち右片手カメラで撮りました。ひるがえって逃げる時に腹が赤かったのでアカハラだとわかった。 ISO1600 1/15秒 F4(解放) EOS5D /EF17-40mmF4L ![]() 写真ギャラリー
今年の冬〜残雪期に撮影した八甲田の写真を、Flashギャラリーにまとめました。
以下のアドレスです。ご覧になってください。 http://iwaki.main.jp/web3/index3.html 春編、夏編は順次アップする予定です。 ひとりひとりのエコロジー
P川の自然はかなり回復しているように感じます。
ある意味でここ50年くらいでもっともいい状態なのかもしれません。P川源流部には鉱山の跡が見られますが、今は南八甲田は鉱山の開発が全域禁止されています。鉱山だけでなく温泉や宿泊施設なども南八甲田ではきびしく制限されています。P川の林道も一般車通行も禁止されて20年ちかくになります。こうした努力がようやく実ってきたかなと思います。マムシとかヒメネズミとかテンとか容易に出会えるようになりました。それに今回僕が幸運にも出会ったクマは、かなり大きかった。P川源流域へのアプローチは4時間以上かかりますから、この地域はサンクチュアリになっているのではないでしょうか。 この事実は、自然保護に重要な示唆を与えているようです。いまだに南八甲田の登山道を整備しろとか林道を一般開放しろという人たちがいますが、整備し解放したら自然破壊は目に見えています。 僕は今回、P川のベースキャンプから撤収する途中のブナ林のなかで野営跡を見つけました。釣り人だと思われます。釣りの仕掛けのゴミがありましたから。缶詰と酒瓶とたき火の跡が残されていました。せっかくこんな奥まで入ってきたのにいけませんね、この醜態は。僕は酒瓶は岩でこなごなに砕いて埋めてきました。缶はしょうがないので回収してきました。たき火の跡も土で埋めてきました。この釣り人たちは重大な犯罪を犯しているということを知ってほしい。まず森の中でたき火はやるべきではありません。(やるなら川原で)。缶詰と酒瓶を山に残してくるなんて、けものに人間の味を教えるようなものです。今春秋田では実際に山菜採りの人がクマに襲われ死亡するという事件がおきました。クマは人の持っていた食料を食い散らかして逃げたそうです。クマを、人間にとって危険な存在に追い立てているのは人間の行為なのです。 釣りとは山の恵みものをおすそわけしてもらうもの。それなのに自然を荒らしてどうするのか。僕は釣りは自然とふれあうことができる大事な遊びでもあると思ってます。釣りを通してきれいな水の大切さを人に教えてくれるものでもあると思う。僕自身も釣りをやるけれど、こういうルールを守らない釣り人が増えているようで悲しくなりますね。林道を解放したらこういう人たちがいっぱい入ってきて破壊が進むのは明らかです。それは登山者や山菜採りにも言えることです。残置ハーケンやザイルを見つけると同じく悲しくなりますね。その方が後から登ってきた人のためになるという考えはあまりにも登山者の立場だけの身勝手な考えではありませんか?今後多くの釣り人や登山者や写真家たち、ひとりひとりが高いエコロジー意識を持つようになりたいものです。僕自身への戒めも込めて。実際野営跡をきちんとかたづけるというのはめんどくさいものです。高いエコ意識がないかぎりできないかもしれません。ゴミを出さないという意識も同じです。山に入ればいっぱいゴミが出ます。それはみんな経験すればわかっていることです。でもたいがいはいいかげんに済ましてしまう。野口腱さんが清掃登山を始めたのは懺悔意識からでしょう。みなでそういう意識を共有しなければいけないと思う。荷物がひとつふえるけれど、山に入る時はゴミ回収の袋を持っていくことをおすすめします。釣りの時は、フィルムのケースが一個あれば便利です。テグスやおもりや目印などのゴミを回収するのに便利です。 南八甲田の希有な自然とは、ただほっといて残ったわけではないのです。多くの幸運と先人達の努力のおかげです。この山に入ればそこかしこで清冽な水がわき出していて誰もがうまい水を口にすることができる。今では地球環境の悪化できれいな淡水がどんどん失われている。淡水の楽園、こういうのは世界中でほとんどなくなりつつあるのです。世界各地では泥水を濾過して飲んでいる。それが現実です。地球温暖化の今の進行を見れば今後ますますそういう現実が進むでしょう。ヨーロッパの氷河は半減しヒマラヤの氷河すらどんどん融けているそうです。泥水しか流れない川、それどころか干上がった川が各国で続出しているそうです。上海や北京では水道水が臭くて飲めなくてミネラルウォーターがとぶように売れているそうです。そういう現実がどんどん明らかにされていく度に僕は白神や南八甲田を筆頭とした東北のブナの原生林というのはほんとうに貴重な地球の財産なのだと思います。それも保護意識を高めて対策を講じなければどんどん失われていく財産なのです。 ![]() 八甲田北線で死んでいたウサギ。車にはねられたのだろう。 竜神様に感謝して撤収 |