森の写真はほんとうにむずかしい。みなさんも撮ってみればわかると思う。
なんだこの写真、木と葉っぱが写ってるだけじゃないか、というような単調な写真になりがちなのだ。
なぜだろう?
それは、写真には、
気配 が写らないからなのだ、と思う。
森に深く入るとものすごく気配を感じる。あらゆる生き物の気配というものを感じる。
気配とはなんだろう?
けものや鳥や植物たちの息吹き。においとか音とか空気の震えとかで感じるもので、それは写真のような視覚的なもの以外の感覚が大きいもの。
だから、深奥の森にいると、安易に、すごいところへ来たなあと感嘆してしまう。そして夢中になって写真を撮る。それを家にもどって現像してみると、さっぱりその時に感じたものが写っていないということが多いのだと思う。
気配までなんとか写してやろうというのが以来一貫して僕の森の写真のテーマになった。
